クロスバイクのタイヤといえば700cサイズが一般的。このサイズはロードバイクにも使われる外径の大きいタイヤでスピードも出しやすく、太さのバリエーションも多い為、世界的にも一番使われているサイズです。

ではその700cサイズが日本において誰もが最も使いやすいかというとそうとも言えないケースも。たとえばフレームサイズが小さい場合、たとえば段差の乗り越えで怖くないようにしたい場合、たとえば扱いやすさ、取り回し、見た目、等々700cタイヤほど大径ではなくてもいいケースがあるかもしれません。前述の場合は一サイズ下げた650Bタイヤが装着されてる方がメリットもあると思います。

マリンのクロスバイク【ニカシオSE】には大きい700cタイヤではなく650Bタイヤが標準装備。サイクリズムが盛んな欧米においてニカシオは積載荷物が多いキャンパーやロングツアラー用途のモデルなので、スピード重視ではなく安定感優先でタイヤは空気量が多く太目のMTB系サイズが使われています。

700cという大径タイヤはスピードや長距離走行を主体に考えられたタイヤサイズです。日本において多くのユーザーは普段使いの近距離移動や買い物、通勤通学など時間も距離もそこまで長くない場合がほとんど。であれば安定感重視であるこの650Bタイヤのほうがストレスなく乗りやすいのではないかという考えもあります。実際乗ってみると加速感こそ700cに劣りますが、安定感・安心感はかなり高い。

特に転倒の多い歩道への斜め入り。ここでの転倒はとっても多く夜間段差が見えにくくなると更に危険は増します。これはどんなタイヤでも進入角度が浅く、車体が傾いた状態で、前輪をホップさせていなければ法則に従って転倒間違い無し。細めのタイヤならその可能性はどんどん上がっていくでしょうけど、多少でも太目で空気圧もカチカチではない650Bタイヤなら細身700cよりも転倒リスクは下がっていくはず。もちろん操作技術もありますが・・・。

ただ太目タイヤは走りが重そうと言われることもあります。太いといっても軽量タイヤで中は空気ですから実は軽いんですけどね。でもそんな「○○そう」という意識は購入意欲にもマイナスよりに響くのでこんな感じで少し細くしてみました。

念のため650B=27.5。同じ規格のタイヤです。ニカシオ純正は50mmくらいありそうな太いタイヤですが、この1.5幅タイヤは38mm程。これなら見た目の軽快さも損なわず空気量を活かしたクッション感も高くて、大径タイヤよりも取り回しも扱いもしやすい。こぎ出しも大径より軽いしミニベロ程空気抜けも早くない。自転車における日本的使い方で一番多い、安心快適普段使いの街乗り自転車に650Bタイヤは最適解なタイヤといえるでしょう。

そんな650Bタイヤを装着している車体はとても少ないですが、その少ない中からチョイスするのも有りと思いますよ。

モヤモヤ的に、普段使いにおいて700cは大きすぎるのではないか?という疑問から今回の650Bタイヤオススメへ発展してしまいました。皆にあてまはりませんが参考になる人がいれば幸いです。

ついでにハンドルバーはそこまで低く遠く無くても良いのではないか・・・それはまた次回機会があれば。

セオサイクル鮫洲店

沼尾